サークルの先輩が引退してしまいました。
引退式後の忘年会で、事実上の3次会会場がよく知らない内に我が家になり、
一時、20名近くの酔っ払いが8畳弱の僕の部屋にひしめき合っていました。

まさかの阿鼻叫喚を目の当たりにした僕は「忘年会後は麻雀をする」という
友人との約束を思い出し、「好き勝手やって大丈夫ですから!それでは!」
とだけ言い残して、半ば現実から逃避する心持ちで我が家をあとにしました。

400円負けて帰路に就いた翌朝ほど、自分の家に帰るのが憂鬱だった時は
ありません。帰宅した僕の目に飛び込んできたのは、まるで竜巻が2本ほど
突っ切ったように荒れに荒れた僕の部屋と、その中に1人うずくまる先輩の
姿でした。残りの十数名はどうやら始発で帰ったようで、そして残念ながら
その帰って行った人々には、散らかった部屋は掃除する、という概念が尽く
欠落していたようでした。飲み会明けに徹夜で麻雀をし、その時点でかなり
疲弊しきっていた僕は考えるのをやめました。

それから後のことはもうあまり思い出したくありませんが、なんだかんだで
もうあの先輩たちを含む面々でワイワイ出来なくなることを思うと、とても
寂しいです。麻雀になんか行かずに地獄絵図を最後まで見届ければ良かった。
…かもしれません。やっぱりわからないです。竜巻が部屋を通過する様子を
見ずに済んだ分、麻雀は成功だったのかもしれない。