本屋でバイト


久しぶりに深夜シフトに入りました。
深夜に入ると必ずと言っていいほど酔っ払ったお客さんに絡まれます。

「なあおい」
「はい」
「俺、キマっとるか?」
「え?ああ、はい、キマってます」
「そうやろ、キマっとるやろ」
「はい」
「これ○○タクシーの制服やねん」
「そうなんですか」
「おう!明日も9時から出勤や。キマっとるやろ!」
「はあ」

「なあ」
「はい」
「俺、コレ、完璧やろ」
「はい、完璧ですね」
「甘い!」
「え?」
「お前は甘い言うとるんや!ほれ!」

見ると、お客さんのワイシャツの袖は汗染みか何かで黒く汚れています。

「これでも完璧って言えるんか!」
「すみませんそこは見てなかったです」
「せやろ」
「はい」
「でも、まぁ完璧やろ」
「え?」
「完璧やろって」
「あ、はい、完璧です」
「甘い!甘いわ!」
「すみません」
「汚れには気付いとったんやけど、俺、今日はこれを着たかってん」
「そうなんですか」
「そうや。じゃあな。明日も9時からやねん」
「…ありがとうございました」

11時を過ぎると強烈なお客さんが徐々に増えてきます。
でも、一旦同意を求めておいて、「甘い!」で切り返すというのは理不尽で
とても面白かったので、僕も日常生活で使ってみようと思います。