白菜が4分の1カット128円でした。旬真っ盛りのときはひと玉で多分
それくらいの値段だったと思うので、実に4倍の値段になっているわけです。

そんでいつも通りそれを刻んで鍋にしたわけですけども、あの特有の甘みが、
今回の白菜には少ない気がする。4倍お金を出して美味しくないというのは、
なんだかすごく悲しい。経済学的な視点で見ると、野菜の「旬」はちょっと
矛盾している気がするのです。旬が来ると、その野菜はたくさん収穫されて
市場に数が多くなるから、価値が下がって値段が安くなる。これはわかる。
でも、その上美味しい。溢れてるから安いのに、しかも、味がいいのです。

「品質がいい」のは本来値段を上げる要素なのに、おかしいね。という話。
でもこの場合は「嬉しい誤算」なので、まだ許せるというか、まあちょっと
違和感はあるけど、「旬だから」でなんとかなる気がします。でも問題は、
購入した野菜が旬じゃなかった場合です。

旬じゃない野菜はあまり収穫量が多くないから、市場でも高値で取引される
ようになります。「レアもの」は高い。でも、希少で、高価なくせに、味は
そんなにいいもんじゃない場合が多い。旬じゃないからです。ここに僕は
腹が立ちます。お前、高いんだから味は美味くあれよ、お高くとまってん
じゃねえよって思う。値段的な意味でも。

それじゃあ、いっそのこと旬をなくしたらどうか。
とりあえず美味い。味は一定、値段も一定。こうなると、旬じゃない野菜を
購入する時の「旬のときと比べると高いし、味もなあ」というモヤモヤを
解決でき、なんか損したような気分にならずに済みます。野菜を栽培する
技術みたいなものはたぶん年々向上しているだろうし、ハウス栽培のお陰で
1年中季節の野菜を食べられるようにはなっているのだから、将来的には
「年間通して旬の白菜」が出てもおかしくないと思うのです。素晴らしい。

僕 「おじいさんが若かったころ、野菜には旬ってのがあってな」
孫 「旬…?」
僕 「そう。季節ごとに野菜の美味しさが違ったんだ」
孫 「季節…?」

やっぱなんか嫌だな。