夏の歌


にっちもさっちもいかない毎日を過ごしているだけなので、人間的成長の
観点から見て僕自身はちっとも前に進んでいないのですが、それでも時間は
刻々と過ぎているようで、季節は着実に巡っているようで。夏が来ました。

薄暗い屋内から一歩外に出て、日差しの当たる景色の眩さに目を凝らす感覚。
陽炎が踊るアスファルトの上、熱に淀む空気の中をサンダルで進む感覚。
汗、日焼け、蚊ぶくれ、暑さも煩わしさも全てひっくるめて待っていました。
凍える季節を最も苦手とする身としては、この燃えるような季節の温度は
さながら栄養であり、朝のうちから既に強烈な日差しに、気分が高揚します。

最低限の清潔さしかなかった我がマンションも、今年の春頃から景観に力を
入れているようで、雑草がぼうぼうだった中庭には白い砂利が敷き詰められ、
ところどころに観葉植物が植えられて花壇も出来て、いつの間にやら少し
お洒落な感じになってきています。昨日から、玄関に新しくアサガオの鉢が
置かれていて、外出の度、帰宅の度に夏を感じられるのがとても嬉しいです。

小学生の夏の宿題のように、アサガオの花を見るためだけに早起きするのも
良いかも知れない。大学生だけど。