実家の方に帰ってきています。
両親の長男であり、祖父母の初孫であり、妹の兄であるという
実家での僕の立場は、どれもが明確でとても居心地が良いです。

京都という、実家のある田舎に比べたら大都会もいいところの
真ん中で細々と1人で生活していると、時々自分が何者なのか
よく分からなくなります。輪郭が徐々にぼやけてくるというか。
自らのアイデンティティが自分の中で捉えにくくなるというか。

とりあえず大学に通って一応勉強はしているけれどそんな奴は
世界にごまんと居るわけで。日常生活を送るさ中、あー、自分、
何してるんだろうか、と、漠然とした不安と焦燥感に駆られて、
一時的に何事に対しても無気力になることがあるわけです。

今まで自らの生き甲斐と感じていたはずのもの、生き甲斐とは
言えずともそれまで何かしらの輝きを感じていたはずの物が、
ある日突然灰色に見える。そういうのはとても恐ろしいです。

家に帰って独り、というのは、多分何らかの悪影響を僕の心に
もたらしているのです。もちろん友達は居ますけども、毎日毎日
遊ぶわけではない。孤独、とはいかないまでも何か寂しい感じが
精神を凝り固まらせてるんじゃないかなぁ。実家の風呂に浸かる
度に、ほーっと、自分の軸がニュートラルに戻る感じがするので
そういう感触はこれからも大切にしていきたいなぁ、と、父が
寝ている横で思います。元々の性根が田舎者だったということか。